おこづかいどうしてる?何に使う?

おこづかいに関係する5つのポイントを教えます。

小学2年生のゆうくん。
毎月のおこづかいのことでさくら先生に相談があるようです。

ゆうくん

おこづかいをもらい始めたんだけど
貯金箱に入れたままなんだ…
増えていくとうれしい気持ちはあるんだけど、
どう使っていいのかもわからなくて。
何をしたらいいか教えてほしいな。

さくら先生

おこづかいをもらえるようになったんだね。
はじめはお金をどう扱ったらいいのかわからないよね。

おこづかいは、ゆうくんが自由に使えるお金。
ゆうくんがそのお金を
どう使うか・どう貯めるか
をよく考える必要があるよ。

小学生のうちからお金を上手に使えたり
お金について考えたりする機会が多ければ多いほど
大人になってからすごく役立つことがあるよ。

目次

おこづかいをもらったら必ずおこづかい帳をつけよう

おこづかい帳をつけて自分のお金を管理しよう

まず第一にやってほしいこと。
それはおこづかい帳をつけることです。

自分のお金を持ってる子は「自分がいくら持っているか」答えられるでしょうか?
記録をしていないと、自分が今持っている金額がわからなくなってしまいます。
これから大きくなるにつれて、お金を使う機会も増えていきます。
一つ一つ内容を覚えておくのは大変ですよね。
それに記録をしていないと、なくなったことに気づかないままなんてことも…

せっかくもらったお金。ちゃんと管理することが大事です。

上の画像のように

  • もらった日付
  • 内容(使った時には何に使ったかがわかるように)
  • いくらもらったか または いくら払ったかの金額
  • 残りのお金の金額

を書きます。

ここで大切なのはもらったor使ったその日のうちに書くことです。
後で書こうと思うと忘れちゃうもの。
お金をもらったり使ったりしたらすぐにおこづかい帳に記録しましょう。

今までおこづかい帳をつけてこなかった子も、今から取り組むようにしましょう。
自分のお金を管理すること、それはみんなが一生やっていく仕事のようなものです。
子どものうちから習慣づけられるようにしましょう。

おこづかい帳の内容を振り返る日を決めておこう

おこづかい帳をつけたら、振り返りの日を決めましょう。
振り返りをすることで「もしかしたら我慢できたかもしれない?」と思う内容に気づけます。

「お菓子やジュースを買いすぎちゃったな。来月は少し減らしてもいいかな…」

こんな気づきが増えるほど、上手にお金が使えるようになります。

ただし、振り返りをいつやるか決めておかないとついつい後回しになってしまいそうですね。
「毎週日曜日の朝」とか「月の最後の日」とか、必ずこの日という予定を決めておくようにしましょう。

おこづかいを使う?取っておく?

自分のお金をどうするか必ず計画を立てよう

おこづかいをもらったらやってほしいこと。
もう一つは計画を立てることです。むずかしい言葉だと、予算を立てるとも言います。

何も計画を立てないとどうなるでしょう。

  • 欲しいゲームが出たから持ってたお金を全部使っちゃった。友達と遊ぶ約束があるのに持っていくお金がない。
  • 欲しい本を見つけた。でも貯金がなくて買えそうにないな…

先の予定を考えずにお金を使ってしまったり、もらったおこづかいをいつも使い切ってしまったりしていると必要な時に使うことができませんね。

未来の自分が困らないように、お金の計画を立てることが大事なんです。

もらったお金は

  • 使う分
  • 取っておく分

に分けましょう。

また、使う分は「何に使うか」まで決めておけるといいですね。
毎月決まって使うお金があれば、その分は忘れずに計画に入れましょう。

おこづかいをもらい始めたころは、決まって使うお金がないかもしれません。
おこづかい帳をつける習慣ができれば、自分がよく買うものが見えてきます。
そうすると予定が立てやすくなって、計画通りにお金が使えるようになるんです。

「おこづかい帳をつけること」と「計画を立てること」をセットで続けられるように頑張りましょう。

必要なものとほしいものは区別して考えよう

いま、買いたいものがあるとします。
それはあなたにとって

どちらでしょうか。
お金を使うときには必ず立ち止まって考えてみましょう。
なぜならほしいものまで思いつくままに買おうとすると、あっという間にお金はなくなってしまうからです。
本当に必要なものが買えなかったら、困ってしまいますよね。

買いたいと思ったらすぐ買うのではなく、いったん考えます。
「必要なもの」と判断しても「本当に必要なのかな?」と考えてみます。


よく考えてから買う習慣ができれば買った後に

やっぱりいらなかったかも…

という後悔を減らすことができます。
ほしいものは「ほしいものリスト」を作っておきましょう。
優先順位をつけていくと自分の中の「ほしい気持ち」をコントロールしやすくなります。

よく考えたら、今一番ほしいものと自分の手もとにあるお金を見比べてみます。

今買う必要があるかな?買った後にお金が足りなくて困ることはないかな?

こんな風に考えながらお金を使えると、大人になってもっと大きなお金を管理するようになってからも上手に使っていけますよ。

立てた計画を守ろう

せっかく計画を立てたらその通り実行できるように心がけましょう。

時には急にお金が必要になることがあるかもしれません。
それは大人にもあることです。

そんなときのために少しずつでいいのでお金を取っておきます。
また立てた計画よりも少ない金額で買い物ができるとうれしいですね。
買うときに「この値段よりも安いものはないかな?」と他の商品も見てみましょう。

少しの金額でも積み重なると大きくなっていきます。
計画を守るためにできることはないかな?と工夫しながらお金を使っていきましょう。

お店でお買い物をしてみよう

もらったおこづかいを取っておくのは大事なことです。
でも子どものころからお金の使い方を練習しておくこともとても大事なことです。
その理由が3つあります。

お店で現金を払うとお金がなくなる感覚が身につく

最近では大人はキャッシュレスで買い物をすることがほとんどです。
現金を使う機会がないと、お財布から現金が減る=お金がなくなるという感覚がなくなります。
ふだんお父さんやお母さんと買い物に行っても、現金を見る機会がないので
お金を払っていないような勘違いがあるかもしれません。

そういった間違った感覚を覚えないように、子どものうちはお店で現金を出して買い物をする機会を作るようにしたいものです。
お金が魔法のようにいくらでも出てくるものではなく、買ったらその分消えてしまうことを覚えましょう。

商品を見比べることで安くて満足できるものを選べる

お店に行くと同じ種類でも様々な値段の商品が目に入ります。
見た目がいいもの・機能が多いものはその分高い値段ですが、見比べながら自分にとって必要かをよく考えましょう。

思っていたよりも安く買い物ができたらうれしいですよね。
じっくり考えながら選べるのもお店で買い物をするメリットです。
自分が満足できるか?を考える習慣ができると、モノを選ぶときの自分なりの基準がわかってきます。

お店で商品を見比べることが、自分なりの買い物のコツを知るきっかけになるということなんです。

失敗から学びを得られる

もし子どもの頃にお金を使わない習慣がついて、お金の上手な使い方がわからないまま大人になってしまったらどうでしょう。
大人になると手もとに入ってくるお金も必要なモノにかかるお金もすごく大きくなります。
お金の使い方に慣れていないばかりに、取り返しがつかないほどの失敗をしてしまったら大変ですね。

それに比べれば、子どものうちの失敗は小さくて済みます。
失敗から学んで次に生かすことができれば、その失敗は成功に変わります。

「無駄なモノを買っちゃった」も「お金がなくなっちゃった」もどちらも
「お金には必ず限りがある」と知るために必要な経験です。

お金を上手に使えるように少しずつステップアップしていきましょう。

お家の仕事を手伝っておこづかいをもらおう

みんなはお家でお手伝いをしていますか。
「やった方がいいとは思うけどできてないな…」って子はぜひ頑張ってお手伝いをしてみましょう。
もしかしたら頑張った分おこづかいを増やしてもらえるかもしれません。

ここで覚えておいてもらいたい大事なことが一つあります。それは

人の役に立つとお金をもらえる

ということです。お金は「ありがとう」の気持ちなんです。
この考え方で大人もお仕事をしてお金をもらっています。

どんなお手伝いをしたらお父さんやお母さんが喜んでくれそうかな?様子を観察してみましょう。
そして喜ばれそうなお手伝いが思いついたら、お手伝いした分でおこづかいをもらえないか交渉をしてみましょう。

大人も「世の中の人の役に立つことや、困っている人が助かるような仕組みを作ること」が仕事につながっています。
お手伝いがちょっとしたお仕事体験になるかもしれませんね。

人生スキルを身に付けよう

おこづかいの使い方や管理の仕方を通して身に付けたい5つの大事なことをお話しします。
長い人生を通して必要なことなので「人生スキル」と表現します。

1.自分のお金は大切なものだと知ること

お金は使ったらなくなります。
だから使う前にはよく考えたり、必要な分はあらかじめ取っておいたりします。
むやみに人にあげたり貸したりしてもいけません。
「お金の大切さ」を理解するようにしましょう。

2.モノの大切さを知ること

自分のお金で買ったモノは大切に感じられますね。
なくさないように・壊さないように、できる限り長く使うことを意識して大切にします。

3.お金に対して責任感を育むこと

お金の使い方は自分次第です。
無駄遣いをすれば、その分未来の自分が困ってしまいます。
できるだけ後悔がないように、計画的に使います。

4.何を買うか自分で判断する力を育むこと

よく考えて選ぶ習慣がつくと、何を選べば間違いないかだんだんわかってきます。
普段から自分の好きなモノ、後悔しないモノを考えて決めるようにします。

5.見通しを立てる力を養うこと

今お金を使っても必要なときに足りなくならないか、この先確実に必要になりそうなものはないか。
少し先の予定まで考えます。
他にも「今これを選んで、長く使えそうか。壊れて使えなくなったりデザインや機能に飽きてしまったりしないか」を想像してみます。安くてお得に買えたとしても使えた期間が短いと、結局得にはなりません。
お金を使うときには「今」だけでなく「未来」を想像して計画することも大事です。

ゆうくん

おこづかいから学べることはこんなにあるんだね。
少しずつお金の使い方に慣れていけるように頑張りたいな。

未来のぼくが喜ぶかな?困らないかな?を想像しながら
お金の使いみちを考えるようにしたいと思う。

さくら先生

先生もゆうくんのその考えがとても大切だと思うよ。


さくら先生

ここからはお子さんにおこづかいをあげる際にご家族で注意してもらいたいことをお話しします。

おこづかいはお子さんが「自分のお金」について考えるきっかけづくりになるものです。
お子さんが立てた計画やお金の使い方については見守りながら様子を見てもらいたいと思います。

親が気を付けたいポイントが2点あります。

  1. 渡し方のルールを決めたらそれを守ること:
    おこづかいを渡す日を固定しましょう。毎月〇日でもいいですが、あまり間隔があくと渡すことを忘れてしまう場合があります。そんなときは週に1回、毎週〇曜日と決めるとルーティン化しやすくなります。
    また「お手伝い〇円あげる」という決まりごとを決めたら、忘れずに守るようにします。
  2. まかせっぱなしにしないこと:
    おこづかいをあげたらあげっぱなし、おこづかい帳を渡して書くことを委ねっぱなしにしないということです。

お子さんがお金の管理に意欲を示しても、これらが守られないとせっかくの意欲がなくなってしまう恐れがあります。

子どものおこづかいのことまで管理するのは、忙しい大人にとっては負担に感じるかもしれません。
でもお子さんのお金との向き合い方を見ることで、お子さんの思いがけない一面を見られるかもしれません。

また一度ついてしまったお金の悪い習慣というのは、修正するのがとても難しいものです。

お子さんの将来のためにも、親子で決めたルールを守りながら
「どんな使い方をしているかな?」「おこづかい帳で管理できているかな?」とサポートをしてあげたいですね。

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